十中一句 ~赤坂暮らし~

赤坂に似合わない赤坂の住人。独自の視点からもののあはれを書き綴ります。

もうやんカレー

 行きたいけど行けない。惹かれつつも、ネーミングと書体に怪しさを感じ、いまだ行くことができていないこのお店。多店舗展開しているようだが私は赤坂で初めて知った。検索してみると、「もうやん」は社長のあだ名という話が載っていたが、明確なソースがみつからないので私としては保留だ。少なくとも、もういやん♪の意味ではなかった模様で、その点は少し安心した。

 それにしても書体だ。どうしてこんな脱力系なのか。 ふざけているようにも見えるのだが、やや腹立たしいくらい気になり目が行く。あざとさなのか天然なのか境界線が引けず、いたいけな〇十代の心に「行きたい行けない」の葛藤を生む。

 はて、赤坂店のほかにはどこにあるのだろう?店舗一覧を開いてみる。一番上にあるのが「利瓶具」。西新宿にそんな地名があるのか?と血迷い、Googleマップで探してみたら、やられた。もうやんカレーが出てきた。

 次はというと「大忍具」 だ。ちょっとイライラしてきたがわかった。diningと言いたいのだ。続いて「池」。池袋店のことのようだが、「いらっしゃいませ」の文字が本気でふざけている。新橋店からは地名そのものが付与されて、京橋店に来たらこれである。「ねっとりとろとろ 京橋オリジナルテイスト アボカドカレー」一体どういう悪戯心があると、こんなビジュアルのメニューを思いつき、さらには提供しようと考えるのか。

 まったくもういやん。である。ここまで葛藤した以上、そう簡単に行くもんか。とはいえ、野菜と果物を炒めまくってジャムにしたものがルーのベースというのだから、食べないわけにはいかないとも思っている。